金融取引を行う場合は手数料がかかるというのが普通です。たとえば、株取引であれば株の売買注文を出すたびに客は証券会社に対して手数料を支払うことになります。証券会社にとって手数料が大きな収入源になります。しかし、FX取引の場合、手数料を取らない会社は珍しくありません。
では、どこで利益を出しているのかというと、売値と買値の差額です。この差額はスプレッドと呼ばれ、たとえば円ドル取引の場合、スプレッドが1銭ということであれば、1ドルを買うときと売るときの値段が1銭違うということになります。客にとってはスプレッドの幅が狭いほどいいということになります。というのは、単純にいえば、客が1ドルを買った時点で1銭分引かれていることになるので、1銭の利益を出すためには買ったときから2銭分上がらないといけないということになり、スプレッドが狭ければ狭いほど、利益を出すための上昇は少なくて済むからです。
ただ、スプレッドを狭く設定しているFX会社の口座を持つことは客にとって絶対に有利かというと、そうとは限りません。たとえば、短期売買で、決済注文でよく滑ってしまう、つまり、決済ボタンを押したタイミングよりも遅れて決済されてしまうというFX会社で取引をするのであれば、スプレッドの幅はあまり意味がないからです。システムが弱い会社が、スプレッドの狭さをアピールして客を集めて、実際に取引してみると決済注文がすべて滑ってしまうということもあるので注意が必要です。
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